今年は梅雨らしい天気が続き、雨の日も多かったため梅雨明けが待ち遠しい今日このごろです。
こんにちは、香芝中央鍼灸整骨院の南野です。
当院には捻挫や挫傷・打撲といった、いわゆる軟部組織を損傷された方が多く来院されます。
今回はその軟部組織の修復についてお話ししていきましょう。
軟部組織は外傷や過度に使うことにより損傷してしまいます。
軟部組織は損傷すると、
① 炎症反応が起こり、発赤・腫脹・熱感・痛みといった症状が出てきます。その後、貪食細胞が 損傷した部位の不要な組織を処理していきます。痛みが最も強いのもこの時期で、損傷後5日 ほどで炎症は徐々に治まっていきます。
② 次に繊維芽細胞が増え始め、コラーゲンなどが損傷した部位の隙間を埋めながら接着していき、肉芽組織を形成します。この期間がおよそ1ヶ月半から2か月程度かかります。
③ 形成された肉芽組織は次第に成熟して、徐々に正常、またはそれに近い状態に修復されていきます。
と以上の流れで軟部組織は修復していきます。
ここで注意してもらいたいのが
「痛みがなくなった=損傷が修復したではない」という事です。
上の①~③を見てもらうと分かるように、軟部組織の修復には結構な期間がかかります。もちろん損傷の程度や部位、年齢、健康状態、また安静にできるかどうかなどによっても差がありますが、1日で損傷が修復するという事はありません。よって、痛みがなくなったからといって無理をすると痛みが出てしまうことがあるので注意が必要です。
安静にしすぎると筋力低下や組織間での癒着などを起こしやすく、関節可動域の制限といった問題が発生しやすくなってしまいます。かと言って、筋力低下や癒着などを防止しようと修復が不十分な状態で無理な運動を開始すると、修復しかけていた部位の隙間が再び開いてしまって修復を遅らせてしまうといった問題が発生しやすくなってしまいます。
運動開始の時期や量の判断はとても難しい問題です。
軟部組織の損傷は体表の擦り傷などの損傷と違い、目で見ることが出来ないので不安になったり、逆に軽く見てしまいがちです。
まずは安静にし、適切な治療を受けながら、状態を把握した上で焦らずに適度な運動を開始していくことが早期の治癒に繋がる道といえます。
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香芝中央鍼灸整骨院
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2015/07/10