一度ヘルニアと診断された椎間板が弾力性に優れた強い正常な軟骨に戻ることはありません。
放っておくと体のバランスが崩れたまま腰椎や椎間板に負担をどんどん積み重ねてしまいます。
それに対して自分で出来ることと言えば、使っていない筋肉を強くすること、使いやすくすることですね。
ヘルニアに限らず腰痛を経験している人は、まず腰周りや下半身の筋肉を強化して体を支えるものから安定感を作ることが必要です。
激痛が走るような急性期には安静が一番ですが、少々我慢すれば日常の動きができるというくらいの痛みになれば運動療法を始めていくべきです。
とは言っても、筋力強化のためにいきなり頑張ってバーベルを上げるのではなく、簡単に出来るウォーキング、ストレッチ、腹筋運動など負担のかからない軽いものから行いましょう。
ウォーキングなら短い時間・距離から、ストレッチは捻り過ぎたり伸ばし過ぎないように、腹筋運動なら腹式呼吸からというように。
中でも水中でのウォーキングがお勧めです!とくに急性期から抜け出したばかりの時はこれから始める方がよいですね。
地上でのウォーキングより腰への荷重・負担が少ない上に水を押しのけて歩いていくため筋力もしっかりと使えます。プールに入るために水着に着替えなければならない面倒くささはありますが、水中では浮力があるため体に優しく筋肉もしっかり使えるという一石二鳥の効果が得られますよ。
あとは痛みと相談しながら距離や負荷を上げていくとよいでしょう。
運動時の細かい注意点などは治療と一緒にお教えしていきます。
2015/02/05